《MUMEI》

──考えてみたら、

ふざけた話だ。

僕は

彼女の気を引く為に──

わざわざ

鬼ごっこのような事をしているんだから。

これが

以外と楽しいんだから困ったものだ。

「──おいコラ待てッ」

「そういう訳にはいかないな──。君に捕まるまではね」

「んだとこのォ‥ッ」

途端に

珠季がスピードアップする。

元々‥

瞬発力がずば抜けている彼女だ。

本気を出したら

かなり凄い事になる。

「つーかっ、学級委員がふざけた事していーのかよっ!?」

「これはゲームだ。真剣勝負なんだから戯れ事とは違うよ」

「ぁ"〜ッもォヘリクツばっか言いやがってっ」

「フ‥、随分と余裕だな──」

「なッ‥‥‥ったりめーだっ」

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