《MUMEI》
6話 日直の仕事
今日──

僕らは日直に当てられている。

珠季は

日誌を書くのが面倒だと言って──

専ら

黒板消しを担当している。

僕は

彼女のやりたがらない仕事をやっている。

やらなければならない事は

沢山あるけれど──

2人で分担している分

かなり楽だ。

「──おーい静瑠ーっ」

「ん‥?」

顔を上げた

その瞬間。

「!?」

黒板消しが‥

飛んで来た。

何とか受け止めたけどね‥。

「ぁ‥危ないじゃないか、何を考えているんだ‥!?」

「上の方やってくんねーか?」

「上の方やってくんねーか?」

「‥上の方‥? 椅子に上ればいいじゃないか」

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