《MUMEI》

「バッ‥‥‥出来っかよ‥ンな事‥」

「何故だい?」

「分かんねーのかよ‥」

「───────」

珠季が

椅子の上に上がれない理由──‥

何だ‥?

「‥スカート」

「スカート‥?」

ぁぁ──

そういう事か‥。

「分かった、じゃあ消して置くよ。その代わり──」

「何だよ」

「コーヒー牛乳でも奢ってもらおうかな」

「はぁ!? 何でアタシがおごんなきゃなんねーんだよ」

「フ──冗談だよ、この位の協力で100円分を奢らせる程僕は──」

「いーけど」

「?」

「‥今日だけだかんな」

「いいのかい‥?」

「どうせ、まだサイフの中カラッケツなんだろ」

「───────」

見抜かれていたか──‥。

「君の方は大丈夫なのかい?」

「ったりめーだ」

「それじゃ──お言葉に甘えさせて貰おうかな」

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