《MUMEI》

「那加ちゃん、お待たせ」

「ぁ‥ありがとございます」





佳代子さんに買って来てもらったのは、

和柄の布。





御守──

そういう感じのを作ってみようと思ってる。





日向に、

いい事があるように。





風邪、

引いたりしないように。





「他に何か足りない物とかあったら──またいつでも声かけてね」





佳代子さんはニコッとあたしに笑いかけて、

病室を出て行った。





あたしは早速──

御守作りに取りかかった。

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