《MUMEI》

「‥!?」

授業後

僕がその事を伝えると──

珠季はようやく気付いたらしかった。

視線こそ教科書を見ていたものの──

意識は

まるで違う所に行ってしまっていたらしい。

「君にもあるんだな──少なからず天然な所が」

「っせー。つーか‥オマエがいきなり‥」

「僕は本当の事を言ったまでだ」

「‥だ・か・ら‥」

「さぁ、早く着替えてグラウンドに行かないと──」

「コ‥‥‥コラッ、待ちやがれっ」

「君も早く着替えた方がいいよ」

「‥分かってマスよ静瑠サマ‥」

珠季は不満げに

でも

少し照れたように言った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫