《MUMEI》

‥何だか

様子が‥。

「!?」

倒れた‥!?

「おい‥っ!?」

慌てて駆け寄るも‥

彼女は既に意識が無い。

‥何が起きた‥?

陽はそんなに照ってはいない‥。

「おい、しっかり──‥、!」

熱い‥。

熱か‥?

「──‥────」

「ま‥‥‥まずい‥」

「ちょっと‥綾瀬君っ‥?」

「すぐに戻ります‥!」

僕は

珠季をおぶって保健室に向かった。

‥背中から

荒い息遣いが聞こえてくる。

「っ‥‥‥‥‥‥」

どうして気付かなかったんだ‥?

ずっと‥

彼女を見ていたというのに‥。

結局僕は‥‥‥

何も見ていなかったんだろうか‥?

「‥‥‥‥‥‥‥」

僕は‥

彼女の何処を見ていたんだ‥?

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