《MUMEI》

‥行ってしまった‥。

珠季と‥

2人きりになってしまった‥。

これは‥

どういう状況なんだろう‥。

‥そういえば以前‥

僕が貧血でここにいた時は逆だったな‥。

目が覚めたら

彼女が僕を見ていて‥。

珠季は

眼鏡を外していた僕に

かなり動揺していたっけ。

『‥何故君が此処にいる‥?』

『ぅわあッ!?』

ひっくり返るんじゃないかという位

派手なリアクションだった。

『ビビらせんなよオマエ‥』

『驚いたのは僕の方だ』

本当に

僕は驚いた。

けれど

彼女の方が驚きは大きかったらしい‥。

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