《MUMEI》

「シズル‥?」

「──ぃ、今‥」

「んなにアタシが礼言ったら珍しいのかよ‥。つーかいー加減手ぇ放‥」

「有り難う」

「‥は?」

「今のお礼に対するお礼だよ」

「‥思いっきし分かりにけーな‥オイ‥」

「何か飲むかい? 要るようなら買ってくるよ」

「‥いい」

「遠慮はしなくていいよ。前の借りもある事だし」

「小遣い、貰ったのか‥?」

「一応ね」

「ふーん‥‥‥」

「待っててくれ、今買って来る」

「んなッ‥‥‥オイ待てっ、アタシ何も言ってねーぞっ!?」

「言わなくても分かるよ。──それより──あまり大声を出さないでくれ。怪しまれるから」

「はっ!? どーゆー意味だよ、コラッ、戻って来いっ」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫