《MUMEI》

「‥何ボケッとしてんだ」

「ぇ、だから‥‥‥マジで──」

「いっぺんで分かんねーのか」

「ぅぅ‥」

「つーか、付き合ってんだろ、もう。告る勇気あんならプロポーズ位しろよ」

「はぃ!?」





プロポーズ‥?





プロポーズって──

男の方からやるんじゃないの‥?





「──まぁいーや」

「いいんですか‥?」

「‥んじゃ、覚悟しとけよ」

「ぇ?」





ポカンとしたら、

鳳君がちょっとだけ笑った。




「三門家の嫁は、楽じゃねーぜ」

「──ハ‥ハイっ、頑張りますっ」

「──もう敬語使うの止めねーか」

「ぇ、でもまだ一応世話役‥」

「‥それでいいなら別にいいけど」

「け‥‥‥結婚したらタメで行かせてもらいますんで」

「ふーん」

「ぇ、ふーんって‥」

「──取り敢えず俺寝るわ」

「ぇ、寝ちゃうんですか‥?」





まだ夕方にもなってないですよ‥?

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