《MUMEI》

「破るも何もっ、てめーはいちいちハズい事ばっか平気で並べ立てやがってっ‥」

「君──意外と純情なんだな」

「それ以上言うなぁッ」

僕の背中で

悶える珠季。

「ぁ〜〜〜ッ‥熱っ‥」

「それは大変だ──急いで家に行って氷っ冷やさないとね」

「そっちのアツイじゃねーっつの‥」

「──冷ましてあげようか?」

「!?」

「何をそんなに驚いているんだ?」

「〜〜〜ッ‥オマエちょっと黙れよっ‥」

「──了解。少し口にチャックをしておくよ」

確かに少々‥

喋り過ぎてしまったしな──。

でも

君といると話さずにはいられないんだ。

つい──

口が勝手に動いてしまう。

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