《MUMEI》
火傷
宙に舞ったまま、意識が遠退く。



吸い込まれていく──









目が覚めたら、案の定汗だくで、自分の部屋のベッドにいた。


時間は午前二時。



「はぁ…もう勘弁してくれ…。」


ふらついた足取りでバスルームに向かう。


「な…っ!!?」

服を脱いだ瞬間、貴士は絶句した。



身体の所々が赤くなり、水脹れが出来ている箇所まである。

まるで火傷をしたみたいに

まさか…あの熱風?

でも何で…?

あれは夢のはずだろ…



あ…


目眩がする。


パニックだからか、それとも寝不足による疲労感からか



貴士は耐えきれずに、その場に倒れ込んでしまった。

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