《MUMEI》

珠季を家に送り届けてから‥

僕は暫く

物思いに耽っていた。

初めて

彼女と出会ったあの日──。

僕は

今までの人生が変わるような予感がしていた。

その予感は

的中。

本当に

僕の人生は変わったんだ。

彼女と関わる内に

僕自身も変わっていった。

彼女に出会わなければ──

今の僕はいなかっただろう。

いや‥

いなかった。

本当に──

彼女無しに

今の僕はいないんだ。

「──さて‥」

学校に戻らないとな──。

僕には

仕事があるから。

そう──

僕のと

彼女がやり残した分の日直の仕事がね──。

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