《MUMEI》
7話 秘密の物語
朝──

いつものように

僕は学校に向かっていた。

──そうしたら。

「おーいっ! シズルー!」

「?」

珠季──。

「おっす!」

「おはよう、元気になったみたいだね」

「ん‥、まぁ‥お陰さんで」

照れているのか

俯く珠季。

「つーか、オマエ昨日大丈夫だったか‥?」

「何の事だい?」

「日直」

「ぁぁ──問題無かったよ。全部やっておいたから」

「‥あんがとな」

「お礼には及ばないよ、特に大した事をした訳じゃないしね」

「──そーゆー時は素直に喜べよな‥」

「フ‥、君だって僕の事を言えるのかい?」

「ぅ‥‥‥」

「そういえば‥麻木は今日は一緒じゃないんだね」

「ぁぁ‥今日は先行くっつってたからな──」

「委員会か何かなのか?」

「たぶんな」

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