《MUMEI》 生徒会に入る理由「じゃあ、何で皆なりたがるんだ?」 (そんなに忙しいのに) 推薦された人物もいるかもしれないが、候補者の数は割と多かった。 「内申点上げたいんだろ、進学や就職に有利になるように」 答えたのは真司だった。 「というわけで、俺に清き一票よろしく」 「「はぁ!?」」 驚いたのは、俺と拓磨だけだった。 他のメンバー 志貴・守に加え 修学旅行で仲良くなった瀬川と渡辺の計四人は 驚いている俺と拓磨に驚いていた。 拓磨は志貴の名前しか探しておらず 俺は、会長候補者の名前だけは記憶していたが、それ以外は適当だった。 「一番地味で割と暇な書記狙ってるからよろしく」 「…サッカー部との両立できるのか?」 「してみせる」 真司はきっぱり言い切った。 「書記は真司みたいな理由で、割と人気高いわよ」 「だから、協力よろしく、渡辺さん」 「あ、はい」 「ところで疑問なんだけど、何で推薦者が真理子なの?」 「最初俺がやるって言ったんだけど…」 「守バカだから」 「ヒド!」 …よくわからないが、俺と拓磨が知らない間に真司は着々と準備をしていたらしい。 前へ |次へ |
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