《MUMEI》 「果物なら、お召し上がりになれますよね?」 「日向の誕生日ケーキの苺なんだから日向が食べてよ」 でも、 日向はフォークに刺した苺をあたしに差し出してきた。 「どうぞ、姫サマ」 「〜〜〜〜〜〜‥」 自分の誕生日ケーキの苺なのに。 何であたしに分けてくれようとするんだろ。 「───────」 ──甘い。 ──酸っぱい。 ──幸せ。 「如何ですか?」 「──うん」 ──美味しい。 苺って── こんなに美味しかったっけ。 日向が食べさせてくれたから‥ かな──。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |