《MUMEI》 チャイムの音すら ぼんやりとしか聞こえない。 みんなが弁当を広げ始める中── 僕はまだ その場から動けずにいた。 「おい、昼飯食いに行こーぜ?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「おい静瑠、聞いてんのかよ?」 「‥ぇ、ぁぁ‥聞いているけど‥」 「何なんだよオマエ──今日はやけにボーッとして‥」 「ぃゃ‥その‥」 まさか 本当の事なんか言える訳無いしな‥。 かと言って‥ 白を切り続けられそうにも無い‥。 ‥どうしたものか‥。 取り敢えず‥ 屋上に行くか──‥。 珠季を空腹なままにはしておけないからね──。 前へ |次へ |
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