《MUMEI》

「──2個目いるか?」

「いい。日向食べて」

「───────」

「何?」

「──何かほんとに那加──変わったなって」

「ぇ?」

「大人びたっていうか──」

「‥そ‥そんな事ないわよ」





大人びたのは、

日向の方。





あたしはまだ‥

わがままな甘えん坊。





「──姫サマ」





急に、

日向が呼びかけてきた。





あたしは、

心臓が飛び上がるかと思った。





日向があたしを、

那加≠カゃなくて姫サマ≠チて呼ぶのは──





何か、

大事な時みたいな気がして。

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