《MUMEI》 「那加──また背伸びたみたいだな」 「ぇ?」 いきなり日向が喋ったから‥ ビックリした。 「そう‥?」 「ぁぁ」 「───────」 そうかな。 あたしはあんまり変わってないと思うけど──。 「日向の方が伸びたじゃない」 「そうか?」 「そうだもん」 日向は、 いつの間にかおっきくなってた。 小3位までは、 あたしと同じ位だったのに。 いつの間にか、 あたしを追い越して── あたしは日向を見上げるようになった。 それが、 何か凄く不思議な感じで。 今でも、 その感じはある。 前へ |次へ |
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