《MUMEI》 「──ひなた」 「?」 「‥呼んでみたかっただけ」 時々、 呼びたくなる。 日向の名前を。 大好きな、 男のコ名前。 「日向──」 何回、 この名前を呼んだっけ。 嬉しい時、 寂しい時、 来て欲しい時── あたしは日向の名前を呼んだ。 何回も、 何回も。 日向≠チて言うだけで、 安心出来たから。 それだけで、 心がポカポカあったかくなるような気がした。 ──魔法の呪文みたいに。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |