《MUMEI》

入院するまでは、

あたしだってみんなと同じ色の肌をしてた。





でも、

外に出なくなってからは、

だんだん白っぽくなってきて。





ずっと、

病室に籠ってたから。





別に、

いたかった訳じゃない。





いたくて籠ってた訳じゃない。





出られなかったの。





‥恐くて。





「──?」

「大丈夫だからな」

「何が‥?」

「──俺が付いてるから」

「‥‥‥分かってる」





分かってる、

ちゃんと。





日向が付いててくれれば、

何も恐がる事なんかないって──。

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