《MUMEI》

二人の元へ戻ると
ティファがしょげてた

アリサ「気にしないで…」 「男に負けるの…嫌いな のよ……ティファは…」
雅人「…」

アリサ「水無月も…反乱者 …出る…か…」
「可能性はあるわね」

雅人「武器も無く、3人で 何が出来るんだ?」

アリサ「…」

雅人「俺の周りは死人の山 になるよ…きっと…」

ティファ「それでも…茜様 の元へ、お連れするのが 私達の任務なの…」

雅人「どう、行くんだい? 敵も味方も解らぬ状況の 中を」

ティファ「日本の領海内で 貴方を保護してると、公 にすれば、表だっては、 何も出来ないわよ」

雅人「表だってはな…」

アリサ「他に、策はある? 」

雅人「…」

アリサ「…決まりね」

ティファがキッチンに消えた

アリサは操舵室へ

しばらくしてティファが簡単な食事を運んで来た

ティファ「どうぞ…」

雅人「…ありがと…」

アリサが操舵室から下りて来た

アリサ「…いい加減、仲直 りしたら?」

ティファ「…」

ティファは無言で目を逸らす

アリサ「…まったくぅ…」
会話の無い食事…

アリサ「聞いてもいい?」
雅人「何?…」

アリサ「私達の資料では、 貴方は頭はいいけど、… 身体能力は…」

雅人「龍之介が、そうした んだ…偽りの資料を…」

ティファ「…」

ティファと目が合った…

雅人「…」

アリサ「あの襲撃されたと きの……」
「あっ…また…怒るかな …」

雅人「……」
「14の時…初めて彼女が 出来たんだ…」
「龍之介の所に預けられ てからさ…」
「…学校が同じでさ…日 本人どうしで、直ぐ仲良 くなれたんだ…」

「しばらくは平和だった ……けど…日本に、核が 落とされてから…」
「俺達、日本人は毛嫌い されたんだ…」

「特に、俺はね…」

「…俺の側に居ると…核 が飛んで来るって…」

「嫌がらせなんか、無視 してた…」
「けどね…」
「…彼女が…俺の見てる 前で…」

「乱暴されたんだよ…」

ティファ「!…」

雅人「…目の前で…犯され ……殺された…」

アリサ「!」

雅人「…その時…初めて… 覚醒した…」

「……龍之介が、来たと きには…」
「16人の……死体が転が ってたらしい…」

「…素手で…首と、胴を …ひきちぎった…」

アリサ「……」

雅人「悪魔の薬……」
「親父の血…」
「…調べたって、何もわ からないよ…」

「だから…覚醒させない 為に…護身術を、習わさ れた…」

「俺に、わかる事は、そ れだけだ」

アリサ「…ごめん…」
「嫌な事…話させちゃっ て…」

ティファ「…」

雅人「日本で、俺はモルモ ットかもね…」


残りの食事を頬張り
俺はデッキに出た


俺の周りは、死体の山さ…
俺は……何者なんだ…

夕暮れの空は、雲に覆われていた

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