《MUMEI》

映画が終わって

僕らはロビーに戻って来た。

ポップコーンは‥

何とか平らげた。

「──────‥」

胃が重い‥。

「ぉ‥、なぁ──ちょっとグッズ見てっていーか?」

「ぁぁ‥、構わないけど──」

「千代と兄貴に、土産買ってこーかなって」

「──土産?」

「千代達来れなかったしさ、せっかくだし、礼も兼ねて何か買ってきたいんだ」

「そうか──」

やはり優しいんだな

珠季──。

「オマエはどーする?」

「僕は──少し長椅子の所で休憩する事にするよ」

「じゃあ、買いもん終わったらそっち行くな」

「いいのかい‥?」

「いーから座ってな。アタシの買いもん時間かかっから」

「分かった‥、じゃあ、向こうにいるから」

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