《MUMEI》 「じゃぱん……」 「私の国です。富士山知ってますか?」 「フジ……?」 当時アジアはざっくりとしかイメージ出来なかった。 「小守とは、御苦労なことだ。」 「あ……悪魔!」 黒い着物の氷室千石は俺には悪魔と刷り込まれていた。 「悪魔……、ふふ。違いますよ。この方が貴方が山で倒れていた所を助けてくれたんですよ?」 モモの笑い声に反応して千石も意味深な笑みを浮かべる。 「名前も思い出せないのだろう?自分のモノには名前を付けなければな……千守、貴様は千守だ。」 紙に、知らない文字が書かれた。 「千守……」 「千に守で千守……素敵な名前ですね。」 洗礼のような美しい儀式てはなく、病室のベッドで目覚め頭に突然、与えられた名前だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |