《MUMEI》

「‥‥‥!」

「辛うじてヘタレ執事と呼べなくもない。けど──」

「‥‥‥‥‥‥‥」






目の前が、

真っ白になる。





「‥‥‥‥‥‥‥」





そうだ‥。





って事は俺って何なんだ‥!?





ヘタレ執事から執事取ったら‥

ただのヘタレしか残らねぇじゃねぇかぁぁっ‥。





「ぅぁ〜っ‥」





どうすりゃいいんだ俺はぁぁ‥っ。






「とにかく──戻らない事には始まらない。それとも‥ここでキッパリ諦めるかい?」

「なっ‥」





諦める‥?





俺が‥?





特級執事になるのを諦める‥?





‥ふざけるなよ‥。





「諦めて‥」

「?」

「諦めてたまるかぁぁぁッ」

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