《MUMEI》 まだ戸を開けない内から、 何か騒いでるみたいな声が聞こえてきた。 「‥入んねーのか」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「──ほら、入んぞ」 「ゎ‥っ」 桐生は、 アタシに引っ張られて教室にに入った。 そしたら、 教室が一気に静かになった。 それから、 女子達のクスクス笑いが聞こえてきた。 あたしはポカンとして、 机に向かった。 でもその時、 桐生があたしの肩を掴んだ。 「芙原さん‥」 「‥放せよ」 「これなんだけど‥」 「‥‥‥、!?」 ──黒板。 黒板に、 でかでかと赤いチョークで‥ 相合傘が書かれてあった。 中には、 【芙原緋色】 【桐生光喜】 あたしら2人の名前。 「‥何だよ、これ‥」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |