《MUMEI》

「だってそうだろう?」

「アタシは気に入ったから買ったんだぜ‥?」

「僕ならきっと買わないな──」

「はっ‥!?」

「別に君が好きで選んだのなら構わないんだけどね──」

「何ッか上から目線なのなオマエ‥」

「そういえば──ボーリングは苦手じゃないよ」

「‥?」

「最高スコアは──」

「ハイハイ、自慢話はもう結構」

「なッ‥人の話は最後までちゃんと聞くものだろう‥?」

「だってオマエの話は聞いてっとアクビ出てくんだよ」

「し‥失礼だな‥」

「マジだし」

「‥‥‥‥‥‥‥」

そうかも知れないが‥

そんなにズバッと‥。

「さーて、アタシそろそろ帰って寝るかな」

「!?」

もう帰るのか‥?

「オマエはどーすんだ?」

「──君が帰るなら僕も帰るよ」

「なら、アタシがまだいるならオマエもいるな?」

「──ぇ」

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