《MUMEI》

帰るのかと思ったら‥

そうじゃなかったみたいだ。

「──もう大抵の屋台は巡ったな──」

「──なぁ」

「ん‥」

「腹減らねーか?」

「またか‥!?」

「何でそんなでけーリアクションすんだよ‥」

「君が驚かせるから悪いんだろう‥!?」

「アタシのせいにすんなよ」

「‥済まない‥」

最後は結局──

こうなってしまう。

彼女は言い合いも強いな‥。

「──おい、ボケッとしてっと置いてっちまうぜ?」

「!? こらっ、僕を置いて行くんじゃ‥」

軽く追いかけっこだな‥

これは‥。

「シーズルーっ」

「ぁぁ‥今行くよ、そんなに焦らないでくれ」

その元気を‥

分けて欲しい位だな──。

何だか──

羨ましい。

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