《MUMEI》

「幸一……、
貴方の運転上手だった、
一緒に共有した時間忘れない。」
無免許だったけど
私に車貢がせたけど
嗚呼、浮かんでくるのはいい思い出ばかりだわ、センチメンタルだわ。

「愛子……」
雁之助……、そんな萎れた君もそそられます。

「……フン、
本人に一言くらい話させてやるキョン」
有難うキョン!なんて慈悲深い!


ヘドロが幸一の顔をぱっくり空けた。


「愛子さん……


重かった。
別れられて清々した。
実は来年、高校の同級生の子と結婚します。」




――――――――は?

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