《MUMEI》

「す‥‥‥凄ぇ‥」





あの凶暴極まりないホワイトタイガーを‥





『──‥リズ、ちゃんと寝床に戻り』





あのたった2言でっ‥。





「凄いっすねお嬢様っ」

「‥阿呆」

「ハイ‥?」





てか俺の渾名‥

阿呆‥?





「あの、どもっす‥」

「‥‥‥暴走したリズ止められるんはあたしだけや」

「ぇ」





マジか‥?





「‥つーか、何で助けてくれたんすか‥?」

「ぁ‥阿呆っ、ほんまは食わしたっても良かったんやで‥!?」

「!?」

「ていうか何しとんねんこないなとこでッ‥」

「ぉ‥お嬢様を捜しに‥」

「何でや」

「だって──パートナーっすから」

「!!?」





お嬢様、

めちゃめちゃ真っ赤になった。





「もう知らんっ、あんたなんか大ッ嫌いやっ」

「!!」





又してもノックアウト‥ッ。





恐るべし‥

茨姫ッ‥。

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