《MUMEI》

昼休みになっても、

ムシャクシャした気分は収まらなかった。





何でこんなにムシャクシャしてんのかって考えて‥

ちょっと思った。





もしかしたらあたし‥

あいつの事好きになっちまったんじゃねーかって。





認めたくねーけど‥‥‥

何かそうみてーなんだ。





それに気付き出したのは‥

つい最近だけど‥‥‥

あたし、

あいつの事‥。





「芙原さんっ‥」

「‥?」

「来て」

「!? ──おいっ‥放せよっ」





弁当箱ごと、

あたしは桐生に引っ張られて‥

屋上に連れてかれた。

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