《MUMEI》
魔女との戦闘(ハンドVS想花
バシュっと爆ぜるように光弾がハンディングの前で消え去る。
「ふむ・・無詠唱で4発、少しは使えるようだな。」
何事も無かったかのように二人を見るハンディング。
「あちゃ〜・・先手必勝のつもりだったのに・・当たりもしないなんてなぁ・・・」
「炎よ、ここに集いて焼き払え。ファイア。」
ファイア、炎系の基礎魔法で小さな帯状の炎が敵へと飛ぶ。
想花の横でボンカーが投げ遣りに魔法を放つ。
炎が小さな帯となりハンディングへと向かうが・・
「・・・・あれ?」
ハンディングの姿が無い。想花が即座に横へと飛ぶ。ボンカーはその場でキョロキョロと周りを見ようとすると・・
「真面目にやらぬのであれば・・消し飛ぶが良い。シルフよ。集まりて爆ぜる風を・・ウィンドブレッド。」
ハンディングがボンカーの背中に手を置き、精霊術を発動。風がハンディングの手へと収束、爆発を起こす。風系第3位の精霊術、本来は風の塊を投げつけ接触した場所で爆発するが、今回は零距離使用。
爆発によって吹き飛ばされながら、発生した真空波がボンカーを切り刻む。赤い血が吹き散る。
「うわああああああああああああああぁぁ・・・・・」
10メートルほど吹き飛ばされ地面に叩きつけられるボンカー。仮想空間といえど痛みはある。
「くっくっく・・我を相手にしてその程度で済んだことを幸運に思うのだな。」
微かに笑いながら想花へと視線を移す。
「むむむ!!白き幽玄の姫君よ、契約の元私に力を!アイシクルブレイザー。」
氷系第5位、想花が使える最高レベルの精霊術を解き放つ。
想花の前面に魔法陣が展開、周囲の空気が凍り、数百のツララとなり一斉にハンディングへと殺到。
ヒュガガガガ・・・・
ハンディングが詠唱を破棄し発動した第2位地属性防御魔法アースシルード、隆起し壁のようになった大地にツララが突き立っていく。
「一撃一撃が軽すぎる、この程度では・・」 「まだまだ〜〜!!」
ハンディングの言葉を遮り声をあげる想花。ツララが形を氷から水へと変化する。
「ウォータープレッシャー!!」
第5位の水系魔法。周囲から水を集め押し潰す魔法。水源などがあるとそこから水流が発生し相手へと向かう。
ツララ+新たに発生した水が混ざり全方位からハンディングを押し潰そうとする。
精霊術と魔法の時間差発動。応用しやすく、実用的で有効な発動法と言われている。中級から中級への連携、想花が使える中でも最高レベルの攻撃技。

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