《MUMEI》

あたしはずっと、

センパイだけを想ってたんだ。





だから、

ずっと追いかけて‥。





けど、

簡単になんか追いつけなくて。





高嶺の花じゃねーけど、

あたしにとってセンパイは‥

いつだって遠い存在で。





近付きたい──

でも近付けない。





たぶん、

一生かかったって──

越したりってのは出来そうにねぇ。





追いつくのがやっとなんじゃねーかって。





‥そんな風に思っちまう。





センパイはアタシを‥

後輩としては見てくれてる。





色々、

してくれたりもした。





‥けど、

それは好きっていうより‥

面倒みてやりたいって──

そういう感じなんだと思う。

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