《MUMEI》 とあるダンスクラブで踊っているのは、太郎とボブ。 ボブは腕利きの情報屋で、太郎の命を狙っている皐月の情報をいち早く聞きつけ、太郎に伝えたのである。 「相変わらずお前には助けられるよ、ボブ」 「気にするなブラザー。俺も買い手がいなくなると困るんだ」 なんだそういうことか、と苦笑いしウォッカをボトルごと飲み込んだ。 ボブは相変わらず陽気な笑顔を浮かべてバカ騒ぎしている。 「で、その皐月とやらについて他には?」 それを待っていたという表示で、ボブの口元はさらに嫌らしく歪んだ。 「そこから先はさすがに料金を戴かないと…」 前へ |次へ |
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