《MUMEI》

―――… カラ カラン …



空になったグラスの中で氷が崩れる…。



アンパンマンは、黙ってグラスをママに差し出した…



御代わりの意だ…。



A常務「でも……ジャムおじさんばかりが悪い訳じゃない…。」



M菜「え…?」



A常務「僕らも、変わってゆくジャムおじさん……社長を止めることが出来なかった…。


それが社長に対しての献身だと……あの人から受けた恩義に報いることだと、自分達に都合良く解釈して…。


だから……



…僕らも同罪なんだよ…。」



アンパンマンは、酔いに任せたフラストレーションの解放から一転、今度は自分を責め始めた。



M菜「アンパンマン………。」



メロンパンナは、スコティッシュウイスキー・ロックを作る手を休め、嘆く男に視線を落としていた。

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