《MUMEI》 珠季が宿題を始めて‥ 20分。 そろそろ集中力が途切れてきたのか‥ 「───────」 彼女は寝かかっている。 「珠季」 「‥ぇ」 「このプリントが終わったら少し休憩しようか──」 「ぃ‥いーよ別に‥アタシ今日中に終わらすって決めたんだから」 「───────」 本当は眠たいのに── 強気な珠季はそれを僕に悟られまいとしている。 「ふぁ‥」 「眠たいんじゃないか?」 「ちッ‥ちげーよっ‥」 欠伸を噛み殺すようにしながら 珠季は漢字の書き取りを続ける。 今までに無く 真剣な表情をしているのは── たぶん 僕が隣りにいるからなんだろうな──。 前へ |次へ |
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