《MUMEI》

ワゴンを押して、

お嬢様の所に戻って来た。





ティーカップとソーサーを、

テーブルに置く。





「‥?」





何か足りないぞ‥?





「ティースプーンあらへんで」

「‥!!」





忘れてたぁぁッ‥。





超特急で取りに戻った。





「──────‥」





──よし、

次は紅茶を‥。





「‥‥‥‥‥‥‥」





落ち着け落ち着け‥。





『少し──肩の力を抜いてごらん?』

『‥ぇ』

『僕達が緊張してしまっては──お嬢様方も緊張されてしまうから』





そうだ‥

お嬢様にリラックスして頂く為にもっ‥。





「す─────‥は──‥」





よし‥

頑張れ俺っ。

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