《MUMEI》 「芙原さん──」 「‥ぇ」 いつの間にこっち来てやがったんだこいつ‥。 「何か用かよ」 「ぁ‥ごめん、‥‥‥大丈夫かなって‥」 「‥?」 「黒板に描かれた事‥」 「何であたしが気にしなきゃなんねーんだよ」 「──だって‥君は服部先輩‥」 「もういーんだよ」 「‥ぇ‥?」 「つーかお前に気にされるような事じゃねーから」 「待って芙原さんっ‥」 「‥何だよ」 「助けてくれてありがとう」 「!?」 「ほんとにありがとう、あの時君が言ってくれたから──」 「あたしは別にお前の為だけに言った訳じゃねーから」 「ぇ‥?」 「──あたしの為でもあったんだ」 「‥芙原さん‥?」 「絵、出来たのか」 「ぁ‥うん、もう出して──‥土曜日には結果が出るんだ」 前へ |次へ |
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