《MUMEI》

「‥ぇ」

「もしかすると──誓い内君に越されてしまうかも知れないね」

「何言ってんだ‥? オマエ」

「つまりは──君は僕を越す可能性があるという事」

「‥んな事──」

「あるさ、そう思っていればね」

「‥‥‥分かんねーよ」

「まぁ尤も──僕を越す必要も、僕と張り合う必要も君には無い訳だけど」

「わあったからちっと黙っててくんねーか‥集中出来ねーから」

「教えなくていいのか?」

「分かんなかったら訊く」

「──了解。じゃあ暫く──大人しくテレビでも見ているよ」

「ちょっと待てッ、何だよテレビって!?」

「冗談だよ、少しからかってみただけさ」

「んなッ‥てめーアタシがどんだけ‥」

「Naは?」

「‥‥‥っと‥、つーかいきなり振んなよっ」

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