《MUMEI》

「す‥すぐに淹れ直しますっ」

「‥ええわ」

「ぇ」

「先ずケーキが先や」

「ハイ、ど、どうぞ‥」





つーか‥

これで合ってんのかな‥。





「──紅茶はミルクで割って」

「ミルクティー、でございますか‥?」

「‥はよしぃ」

「ハイッ‥‥‥」





何かお嬢様──

話してくれてるぞ‥。





もしかして‥

信頼してくれ始めてる‥?





「って‥何取りに来たんだっけか‥。──ぁ」





ミルクだミルクっ‥。





「よっし‥」





このまま順調にいけば──

お嬢様とお近付きになれるかも──。





「──何にやけてんだ?」

「どわぁッ!!」

「オイオイ‥零すなよ‥?」

「ぉ‥お前がいきなり来るから‥」

「な、玲奈お嬢様とどんな感じだ?」

「まぁまぁ、ってとこ」

「へー、やるじゃん♪」

「ぃゃ──まだかなりキビシイ感じだけどな──」

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