《MUMEI》

「おーい、聞こえてんなら返事しろー?」

「‥‥‥、!? ぇ、ぁ‥」

「よく分かんねーけどさ、オマエって上がり性‥?」

「んなッ‥何を勝手な推測をっ‥」

「そーだろ? 特に今日なんかずっとそーだし。つーかさ、何で──」

「ん"っ、ん"ー‥、少し気分を落ち着かせて来るよ」

「ん、わあった‥‥‥‥ってオイっ、ここアタシの家だぞコラっ」

「ベランダを借りるだけだよ」

「はぁ!? 誰がてめーに貸すか‥オイコラッ、待ちやがれこのッ」

珠季が

テーブルを飛び越して追いかけてきた。

そして

知らぬ間に僕達は──

鬼ごっこを始めてしまっていたんだ。

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