《MUMEI》

太郎「ケッ!…足元みやがって…。」

太郎は $1000札の紙幣をボブの胸ポケットに押し込んだ。

ボブ「Thanks…」

ニヤリと笑う口元に黄金の犬歯が輝いていた。


ボブはペンを取り出すと、コースターの裏に何やら走書きをした。

ボブ「ここに行ってみな…」

ボブが差し出したコースターには、ある住所が記されていた。

それはダウンタウンの中でも、特に治安の悪い地区にあるジャンク屋だった。

太郎「なんだ?ここは…。」

ボブ「皐月って殺し屋が寝城にしてるスクラップ工場さ…。」

太郎「ほう…」

太郎はマリファナのシガーに火をつける…。

オレンジ色に灯るその炎が、太郎の笑みを不気味に照らしだした。


ボブ「寝込みを襲うにしても一応用心しろ…。

皐月はM16アサルトライフルで武装してるって噂だ。」

太郎「ありがとうよ…。」

太郎は更に $500紙幣をボブに握らせた。


太郎「ところで皐月ってのは、いい女なのか…?」

ボブ「あぁ…何故かYAYOIの生き写しみてーな女さ…。」

太郎「…なら、殺る前に楽しませてもらうとするか…。」

太郎はウォッカを一口に飲み干すと、ショットグラスを床に叩きつけた!

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