《MUMEI》
「こーらぁッ、待てっつってんだろーがっ」

「君が追って来るから逃げているんじゃないか」

「オマエが止まんねーからだろ！？ ──つーかいー加減に‥、！？」

「丁度いい──このままどっちが勝つか試してみないか？」

「はぁ！？ てめー人ん家で何好き勝手‥」

「──やらないのかい？」

「あんなぁ、この年になって家ん中で鬼ごっこするヤツがどこに‥‥‥」

「ここにいるけど何か？」

「ぁ"〜‥」

走りながら

珠季は呆れている。

「コケんなよ？」

「君こそ」

「アタシはコケねー‥‥‥、ぉわッ」

「珠季‥？」

「ぁ──‥あっぶねー‥」

「大丈夫かい？」

「──‥何でアタシこんな事やってんだか‥」

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