《MUMEI》

暫くの間──

僕らはひたすらに追いかけっこをしていた。

けど‥

流石に疲れて来て‥

「──もらったぁ!」

「ぅ‥」

珠季に

肩を掴まれた。

「やーっと捕まえたぜ‥ったくちょこまかしやがって──」

「フ‥、流石だね。僕を捕まえるなんて」

「アタシがオマエ捕まえんのかそんなに珍しいかよ」

「ぃゃ──」

そういう訳じゃないんだけれど‥。

「もうお遊び済んだか?」

「ぁぁ──‥というか少々羽目を外し過ぎてしまったね──」

「そーだよ、外し過ぎだっつの。──ぁー‥つーかまた腹減ってきた‥」

「またかい‥?」

確かに‥

彼女はまだブランチだけだったけど‥。

仕方無い──

また何か作るかな‥。

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