《MUMEI》 アンパンマンは頭を垂れ、絞りだすような小さな声で語りだす…。 A常務「僕は……いや、僕と食パンマンとカレーパンマンは…… もう正義のヒーローなんかじゃない… 忙しさを言い訳にして、世界の平和を守ることをおざなりにしてたんだ……。 僕らはもう、バイキンマンと戦うこともできなければ、空も飛べないんだよ…。 …笑っちゃうだろ…?」 アンパンマンは、やりきれない思いを諦めの笑みに変えると、メロンパンナの手をカウンター越しに軽く握った…。 メロンパンナは、そのモーションを拒絶するでもなく……受け入れるでもなく…… ただ、じっとカウンターの内に佇み、アンパンマンの弱音に耳を傾けていた…。 前へ |次へ |
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