《MUMEI》

アンパンマンは頭を垂れ、絞りだすような小さな声で語りだす…。



A常務「僕は……いや、僕と食パンマンとカレーパンマンは……


もう正義のヒーローなんかじゃない…


忙しさを言い訳にして、世界の平和を守ることをおざなりにしてたんだ……。


僕らはもう、バイキンマンと戦うこともできなければ、空も飛べないんだよ…。


…笑っちゃうだろ…?」



アンパンマンは、やりきれない思いを諦めの笑みに変えると、メロンパンナの手をカウンター越しに軽く握った…。



メロンパンナは、そのモーションを拒絶するでもなく……受け入れるでもなく……



ただ、じっとカウンターの内に佇み、アンパンマンの弱音に耳を傾けていた…。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫