《MUMEI》 「はー‥やっと終わった‥」 珠季はそう言うなり テーブルに突っ伏した。 相当に疲れたらしい‥。 「ぁ〜頭痛ぇ‥」 「冷やすか‥?」 「別にそこまでひどかねーから」 突っ伏したまま 珠季は答えた。 「で‥アタシらまだ行かなくていーのか?」 「少し休憩をしてからのほうがいいだろう?」 「そりゃな‥、ぁ」 「どうしたんだ‥?」 「帰って来たみてーだな‥」 「帰って来た‥?」 「ただいまー‥っと‥、ぉっ? どーしちゃったのイケメン君っ!?」 「ぁ‥」 もしや この人が珠季の言っていた‥。 「へーっ、えっとー‥綾‥」 「はっ‥初めまして、綾瀬静瑠ですっ」 椅子から立ち上がって お辞儀をして言ったら。 「そんな畏まらなくていーって、てかあたし空気読めって感じだよね」 「済みません、勝手に上がってしまって‥」 「アタシが入れたんだから気にすんなよ」 「‥‥‥そうはいかないさ、僕は‥」 「ぁ〜もォうっせーなぁ」 「ふふっ」 僕らのやり取りを聞いていた珠季のお姉さんが 苦笑を洩らした。 前へ |次へ |
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