《MUMEI》

‥どーする‥。





掻い潜るには無理あるし‥。





「‥ぁ」





前‥

先輩が言ってた事がある。





『練習でも試合でも──自分が独りなんて思わねーようにな』





‥そうだ‥。





『ヤバくなったら仲間に頼りな。その為のチームなんだから。なっ♪』





「‥‥‥‥‥‥‥」

「──おい‥何かアイツ止まっちまったぞ‥?」

「どうしたんだ‥?」






周りが、

ザワザワし出した。





どーしたらいいのか分かんなくなって、

固まってたら。





「緋色ー! パスパスっ」





そう声がして‥

あたしは後ろにボールを投げた。

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