《MUMEI》

太郎「しかし…」



太郎は尻ポケットにねじこんだコンドームをもう一度取り出し、恨めしそうに見つめた。



太郎「まさかオレが普段愛用する、不二ラテックス社製『めちゃうす1500・コケシ型』が売り切れとはな…。」



太郎はコンドームについて、人並み外れたこだわりがあった。



太郎「しかたないから別の製品を買ったが…


オカモト社製の『メガビックボーイ』と、サガミ社製の『サガミオリジナルanan』…


はたして、どっちが良いのだろう…?」



太郎は、先ほどのコンビニで陳列棚に並んでいた、色とりどりのパッケージを思い起こす。



太郎「潤滑ゼリー加工という売り文句に釣られて、サガミオリジナルをチョイスしたが…


オレの選択は正しいのだろうか…?」



その時、ふと……



太郎はコンビニの袋に入った、ピンク色のボトルの存在を思いだした。



太郎「あー!しまった!!


ローションも買ってんだから、潤滑ゼリー加工なんて意味ねーじゃん!!?」

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