《MUMEI》 ──次々と 打ち上げられる花火。 珠季が言った通り── 本当に綺麗だ。 今まで 花火をこんなにも綺麗だなんて思った事があっただろうか。 ──無い。 無いんだ。 やはりこれも‥ 珠季効果か‥? そうだな きっと──。 「ぉわあッ、何だ今の!?」 珠季が 予想外に連発された花火に仰天している。 その表情が あまりにも愛しくて。 珠季の手を握る自分の手に 力を込めた。 彼女が痛くない程度に。 というか‥ 僕の方が痛い‥。 珠季は腕力も凄いけど‥ 握力も半端じゃないな‥。 前へ |次へ |
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