《MUMEI》

別に

悪くは無い。

ただ

今まであまりに喋ってきたものだから。

だから

それに慣れてしまったんだ。

だから‥

こうして大人しくしていると

何だか落ち着かなくて。

そわそわしてしまう。

「‥‥‥‥‥‥‥」

何か‥

話したいな。

何でもいい。

些細な事で構わない。

何か‥

1言。

‥ぃゃ‥

待てよ‥。

何故

会話が無いからといってこんなにもそわそわしているんだ‥?

「──ん‥」

ん‥?

横を‥

自分の肩を見る。

──珠季の頭。

‥寝ているのか‥?

まさかな──。

と思っていると‥

寝息が聞こえてきた。

どうやら──

珠季は眠ってしまったらしい‥。

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