《MUMEI》 ‥困った‥。 実に困った。 どうすればいい‥? 分からない。 「‥‥‥?」 起きたか‥? ぃゃ‥ まだ寝ている‥。 「─────‥」 寝言か‥‥‥。 ‥ぁぁ驚いた‥。 まだ起きてくれるなよ‥? まだ──‥。 もう暫く このまま君の寝顔を見ていたいから。 ──思うんだ。 君は本当に 純粋な少女なんだと。 「‥?」 珠季── 笑っている。 何か‥ いい夢でも見ているんだろうか。 ──そうだといいな。 「‥‥‥シズル‥」 「ぇ」 たぶん‥ 寝言だ。 けど‥‥‥ 驚いた。 寝言で名前を呼ばれるのは初めてじゃないにしろ‥ 彼女に呼ばれるのは やはりドキリとしてしまう。 前へ |次へ |
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